PCカーテンウォールの源流 第4回

この原稿は東京大学の清家剛先生に依るPCSA広報誌(2000年21号)にご執筆頂いた原稿を当時のまま掲載しております。所属・肩書き等も当時のままです。

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境学専攻 助教授・博士(工学)

清家 剛

本連載は、4回にわたりPCカーテンウォールの発達の歴史を振り返り、現在の技術の原点となった建物を紹介するものである。今回はその最終回として「今日的な意味でのPCカーテンウォールの完成」について紹介したい。尚、この原稿は1994年にプレコンシステム協会より出版された「ファサードをつくる」の内容を、再編集したものである。

第4回「今日的な意味でのPCカーテンウォールの完成」

超高層建築の登場

前回は「建築の表現としてのPCカーテンウォール」が誕生したのが昭和39年であったと述べたが、この年は前年に改正された建築基準法が施行され、31mの高さ制限撤廃された超高層建築時代の幕開けの年でもあった。

最初に31mの高さを超えたホテルニューオータニは72mという高さで、高層建築の外壁構法としてカーテンウォールが用いられた最初の建物でもあった。ここで主要な面にはアルミカーテンウォールが採用されたが、妻壁にはデザイン上重量感のある材料が欲しいとのことで、無開口のPCa版が用いられた。ただし、PCa版の裏側にはコンクリートブロックの壁があり、単なる仕上げ材という位置づけであった。

その後、昭和42年に竣工した早稲田大学理工学部1号館や昭和43年の鹿島建設本社ビルなどでもPCaが採用されたが、いずれも開口部の無いものであり、どちらかというと化粧PCa部材の範疇であった。[続きを読む]

 
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