日本生命札幌ビル A棟

日本生命札幌ビ A棟の正面
●所在地
北海道札幌市中央区北3条西4-1-1
●竣工時期
2006年9月(I期工事)
●規模
延べ面積/92,294.784m²
地下2階/地上23階/塔屋1階
高さ/99.879m
●PC仕上げ・仕様
ブルーギャラクシー(中国産御影石)
J&P、一部 本磨
●設計
株式会社 久米設計

日本生命札幌ビルは札幌の中心街に立地し、東北地方以北では最大級の規模を誇るテナントオフィスビルである。さらに1年をおいて着工されるII期工事商業施設(B棟)及び今後完成を待望される札幌駅前通り地下歩行空間との接続をもって、札幌駅と大通り以南に2極化している商業核を連携する複合施設となる予定である。

敷地は国の都市再生施策による都市再生緊急整備地域に指定されており、敷地内の広場状空地の確保、壁面後退、景観に配慮した外装や外構を整備することにより都市再生特別地区の指定を受け、高さや容積等の緩和を受けている。

特に官庁との景観協議においてCG等のシミュレーションを通して、札幌の原風景である赤レンガ道庁舎との親和性や、緑をたたえる道庁前庭、北3条いちょう並木との調和を重要視した。さらに日本生命の求める親しみやすく堅実なイメージを意図した落ち着きと品格のあるエレベーションを求めた結果、御影石打込Pca版による外壁を選定するに至った。緯度の高い札幌のやわらかい自然光を考慮し、御影石はニュートラルな色調のブルーギャラクシー(中国産)を採用している。

寒冷地の超高層建築物への取り組みとして雪害、室内環境等があげられる。雪害への対応としては、全体形状を雪風洞実験を行い決定した上で、ディテール検討を行った。フラットサーフェイス化を志向しつつ縦基調の柱を強調した形状を採用し、石の仕上はJ&Pと本磨きを使い分けることにより、奥行き感のある外装意匠を達成している。アルミサッシはPca版に打込みとし、取合い部の信頼性を高める工法を採用している。室内環境への対応としてはガラスをLow-Eペアガラスとし、窓面のブラインドを利用した簡易エアフローウインドウ型の空調システムを採用した。これは窓面のみ専用系統とした空調により、窓面負荷を効率的に処理する方式で、外気冷房方式と合わせてランニングコストの低減を実現する空調システムとしている。

株式会社 久米設計
桑原 義彦、加藤 隆、磯矢 孝、藤森 慶弘

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