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東京の新名所“六本木ヒルズ”には、軒高が150m超の建物が3棟、60m超が2棟、60m弱が2棟ある。これら超高層・高層建物の主外装は塗装仕上・各種タイル打込み・各種石打込み・アルミ型材打込みなど多様なPCCWであり、PCSAの会員各社で手分けして製作・施工していただいた。
その中核となる六本木ヒルズ森タワーは最高高さが海抜約270m、基準階床面積が約5800m²の超高層建物である。外装は東西南北にシリンダー状のアルミ・ガラスCWを配し、これを大きな曲面と角(ツノ)状のPCCWで覆った複雑な形状を有している。この曲面形状は電波反射障害対策のため、不連続で複雑な形状は風速低減の為に必要となった。
PC素材は、フェライトタイルによるVHF・UHF広帯域テレビ電波吸収壁とするため、誘電率が小さいVFRCとした。表層材は薄肉化が可能なモルタルタイプとし、その他の部分にはコンクリートタイプも採用し、合計3種類の調合のVFRCを使用している。
PC表面仕上は濃淡2色のメタリック塗装(低汚染型でノンクロロの4フッ化フッ素樹脂塗料)を採用しているが、金属的な意匠を希望していたデザイナーには好評であった。また、このシャープな塗分けは、角形状のシャープさと相俟って、メタルCWと間違える人も居るくらいだ。
低汚染化を確実にするために、ポツ窓のガラスグレイジングにはY型ジッパーガスケットを採用し、200mを超える高層ビル外壁の耐風圧性、水密・気密性を確保している。PC目地は環状ガスケットによる等圧工法で、横目時の突起部には内勾配をつけ低汚染化を図っている。また、100年以上供用建物としての維持管理性を確保すべく、縦目地はゴンドラガイド溝形状となっている。この複雑な形状を耐久的に実現するのに、VFRC素材は大きく貢献している。
森ビル株式会社 設計本部
竹下 輝