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学校法人 金沢医科大学病院新棟

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金沢医科大学病院は日本海側で最初に特定機能病院の承認を受けた最大級の病床数を有する総合医療センターである。全国に先駆けて電子カルテを実施し診療のみならず教育にも積極的に活用している。 病院新館は創立30周年記念事業の一つとして建設された。大学キャンパスの一角にあたる敷地は日本海、河北潟、そして山並みや金沢の街並みが一望でき眺望に非常に恵まれている。病院新館もこのような条件を最大限生かして、患者さん、職員の方のアメニティ向上のために眺望をできるだけ取り入れるようにしている。

緩やかな曲面を持ったPCバルコニーは室内からは上部の圧迫感を無くし、外観として柔らかい陰影をつくりだしている。外壁タイルは目線に近い低層部がせっき器質100角、離れた高層部は磁器質50角であるが、バルコニー表面に打ち込むタイルとしては、その質感と曲面へのなじみから75角の磁器質タイルを選択した。

曲面は形態として特徴的であるが汚れが心配される。天端の笠木は水切りを45mmと通常よりもかなり出すことにより汚垂れを防ぐとともに水平ラインを強調しシャープさを出している。また、左右端部の見切りもアルミとし、タイルの役物を無くして曲面の小口となる貼り仕舞いがもたつかないようにした。ここでも金属のラインで切れのよさを表現している。

バルコニーの上げ裏も曲面にこだわり表面形状を引き継ぎ、バルコニースラブと曲面で取り合わせている。仕上げは自然の風合いを出すようにコンクリートの素地に高耐候性フッ素樹脂クリア塗装としたが、種々の曲面が取り合うフルPCバルコニーのためかピンホールが出やすく、さらに補修を許さない仕上のために原寸を含め何度も試作してもらうPC屋泣かせのバルコニーとなった。しかしこのような検討、製作にかけたエネルギーにより、曲面バルコニーは同じく素地を生かした間柱と合わせてこの建物を大きく特徴づける要素となっている。

株式会社 日本設計
高橋 正泰

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