丸の内ビルディング

丸の内ビルディング
●所在地
東京都千代田区丸の内二丁目
●竣工時期
2002年8月
●規模
延床面積/159,907.74m²
地下4階/地上37階
高さ/179.02m
●PC仕上げ・仕様
フッ素塗装、本石打込み
●設計
株式会社 三菱地所設計

旧丸ビルは1923年の竣工以来70余年の長きにわたり親しまれてきた。本計画は、この丸ビルの建て替え計画である。旧丸ビルの高さは31m。段階的に開発が進む丸の内エリアの開発としては、この31mのスカイラインを継承しながら街づくりを進めることが意図され、31m低層部分の上に最高高さ180mのタワーを戴く建物形状が計画された。 構成は地下1階より31mのボリュームを形成する6階までが飲食・物販施設、タワー部の7~8階にホール・貸会議室等の交流施設、その上9~34階にオフィス、頂部35~36階には飲食施設が配されている。この複合的な構成は業務機能中心の街であった丸の内を、開かれた街へ、人々が集い情報の行き交う街へ、また新たな価値を創造し発信する街へ変えていこうとする丸の内再構築を体現するものである。

一方、外装においては永続する、飽きの来ないファサードとすることをテーマとした。このため太陽光の陰影により時間、季節とともに変化する外装が計画された。低層部に用いているリブパターンのタイルやタワー部分のリブ等である。また上質な街並みが連続している丸の内。そのシンボルとなる丸ビルにおいては本物の質感、テクスチュア感を表することがデザインのテーマとなった。石、タイル、ガラス、木といった素材のもつ質感を、その場所に相応しい素材を選ぶことにより表現した。

PCカーテンウォールとしては、タワー部分のビニロン繊維補強コンクリートによるフッ素樹脂塗装リブPCカーテンウォール、花崗石打込みPCカーテンウォール、そして低層部分のリブパターンを用いたタイルを打ち込んだPCカーテンウォールが掲げられる。特にタワー部分のリブPCは形状をスレンダーに見せるため、かぶり厚の少ない繊維補強コンクリートが選定され、かつ塗装仕上げとした。それぞれのカーテンウォールは水密性能等の基本性能はもとより、ローコスト、ロングライフ、メンテナンスフリーといった面を考慮しディテールが決定された。

株式会社 三菱地所設計
高橋 洋介

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